テニス肘
今日は、テニスラケットを振った時に痛みを感じるテニス肘について話をしようと思います。
テニス肘は、過度の練習や試合、または不適切なフォームによって引き起こされるスポーツ障害です。
手や手首を伸ばす動作を何度も繰り返すことで、肘の外側の筋肉や腱に炎症が生じ
腕の筋肉や腱の付着部(肘の外側の突出した骨部分)に痛みが出てきます。
病院では痛み止めが処方され、安静にするよう指示されます。一方、整骨院では電気治療や
マッサージの後に、キネシオテープやサポーターの購入が、勧められることがあります。
しかし、言われた通りに行っていても、治こともなく、時間が無駄になることもあります。
当院では、これまで多数のテニス肘を患う患者様を治療してきました。
多くの場合、短期間に痛みを、比較的容易に取り除き、テーピングやサポーターなしで
練習や試合に復帰しています。
【原因】
テニス肘はテニスプレーヤーに限らず、卓球やバドミントン等のスポーツや反復動作が多い仕事
家事でも発生することがあります。
テニスにおいては、ラケットで相手コートに向かって、ボールを打つ競技ですが
ラケットでボールを打つ際、腕だけを使用している訳ではありません。
特に、強くボールを打つには、身体全体を捻る動作から始り、肩からラケットを持つ指先まで
連動させて打っていると思います。
↓
日常の練習や試合が連続したり、筋力が不足して耐えられない場合、体は疲労でうまく機能しなくなることがあります。
↓
それでも耐えて何とか頑張ると、身体全体ではなく腕や手首だけを使って打つようになります。
その結果、腕の周りの筋肉がパンパンに張り、硬くなり、肘の関節やその周辺が痛くなるのです。
肘に過度の負担を続けると、テニス肘に留まらず、最悪の事態では靭帯が断裂し手術が必要となり
長期に渡る、リハビリを強いられることもあります。
【治療】
はりねずみ鍼灸では、肘の痛みが発生している部位だけでなく、硬くなった腕の筋肉も鍼で緩めます。
ただし、それだけでは身体全体の捻り動作を十分に活用しているとは言えず、再発の可能性があります。
したがって、必要に応じて腰や背中、肩甲骨周りを鍼で緩め、捻る動作を楽に行えるようにしてから
ラケットを振るフォームの確認をしながら練習を開始していただきます。
骨折や靭帯の損傷がなければ、多くの方が初回の治療後、2日後に練習を再開すると
「あれ?以前よりも楽にできる!」と感じられる効果を実感していただけると思います。
この後、数回打つことで、ラケットを軽く、痛みなく振れるようになるでしょう。
また、身体をしっかりと捻る動作ができるようになる為、通常の練習に戻ることができると思います。
もちろん、再発を防ぐために、始めと終わりのストレッチを忘れないでくださいね!